出発直前の東日本大震災!/1日目:いざ出発編
「新婚旅行の準備編」でも紹介してきたように、新婚旅行の5ヶ月前から旅行のための準備を整えてきました。
僕とわかなちゃん夫婦にとっては、初めてとなる海外個人旅行。最初は右も左もわからず、不安なことだらけだった僕たちですが、この5ヶ月間で多くの知識を蓄えたことで不安要素をひとつづつ解消していき、あとは1週間後の旅行出発日を心待ちにするのみという状況の中で、あの大災害が起きました。
東北地方太平洋沖地震が起きたとき、僕は茨城県・つくば市付近にある会社で仕事をしていました。僕がいた地点では、震度6弱の揺れを観測し、ゴオオオーンという地鳴りとともに、それこそ世界の終わりか!?と思うほどの強烈な揺れが東日本全体を襲いました。
それも1度だけではなく、3度もの大地震が立て続けに起こり、そのうちのひとつは茨城県沖が震源地となっていました。
その後の混乱は、当時、被災地にいた方はご存知のことと思いますが、ケータイ電話、固定電話、メール等の通信手段が全て断たれ、妻のわかなちゃんにも電話が繋がらない状況。さして頑丈とも思えない木造アパートの中であの大地震に遭ったとなれば、わかなちゃんは防湿個の下敷きになって助けを呼んでいるかもしれない・・・。
妙な胸騒ぎが止まらず、次の地震がいつくるかもわからない状況の中で、急いでわかなちゃんが待つ自宅のアパートへ向いました。道路は渋滞し、なかなか家にたどり着けない。40分後に自宅に着いて、鍵をあけたときには暗い部屋の中でわかなちゃんの後ろ姿だけがみえていました。
わかなちゃんは僕の顔を見るなり、緊張していた糸がほぐれたように、「こわかったよ~~~!」と、涙の再会。僕もわかなちゃんの無事を確認し、ホッとしました。
幸い、僕たちが住む地域では津波の被害はなかったものの、この大震災が起きたことで、浮かれて新婚旅行に行ってる場合ではないという雰囲気になっていきました。
余震、津波、原発、計画停電。テレビをつければ暗い気持ちになるし、日を追うごとに不安なことが次々と起きてきて、このまま旅行に出かければ国外逃亡のような形での新婚旅行となってしまう。日本のこと、家族のことが心配だし、原発も一触即発の状況。
果たして無事に日本に帰国できるのかどうかも不安です。それでも、いまここで諦めれば次の新婚旅行はいつになるかもわからない。もしかしたら、定年後になるかもしれない。