千羽鶴に込められた祈り/10日目:ザグレブ編

 

トミスラヴ広場からストロスマエル広場(Strossmayerov Trg)の横を通って、ズリニェヴァツ公園(Zrinjevac)まで歩いていきます。

すると、Hebrangova通りに日本の旗らしきものが見えてきました。クロアチアにきてからはじめて見る日本の国旗。というより、日本国内にいるときでさえめったに見ることのない日の丸をクロアチアで見ることになるとは思いもしませんでした。

 

もしやあれは日本大使館かな!?と思って、わかなちゃんと二人で行ってみました。するとそこには小さな箱がおいてあって、中にはなんと、、千羽鶴が折られていました。

 

その箱の裏側にはクロアチア語で次のように書かれていました。

 

Japanska legenta kaže da će se ispuniti želja svakome tko

napravi 1,000 papirnatih ždralova

Donesite svoje ždralove,neka ih što više poleti iz naših na krilima molitvei

želje za oporavak prema opustošenom Japanu.

 

そして、その横に目をやると日本語で次のように書かれていました。

 

Croatia is with you (クロアチアはあなたに)

You are heroes (あなたはヒーローです)

We pray for you (わたしたちはあなたのために祈る)

 

 

その紙の前にはたくさんのロウソクが灯されていました。 赤い透明のプラケースに入ったロウソクはクロアチア流ロウソクなのか、墓地に行けば必ず目にするものです。

そして、中央にあるハートのオーナメントはリツィタルと呼ばれ、クリスマスツリーの伝統的な飾りとして有名です。お土産ショップに行けばたくさん売っています。このリツィタルは、ザグレブでは愛の象徴として親しまれています。

 

まさか日本から遠く離れた異国のクロアチアの地で、こんなにたくさんの祈りがささげられていたなんてまったく思いもよらなかったことです。僕たちはクロアチア人の優しさに感動しました。

クロアチアの人々が日本のために祈り、そして千羽鶴に想いを込めてくれている。その想いに応えてあげられることがあるとすれば、僕たちも鶴で返してあげることぐらいだろう。

わかなちゃんが鶴を織り始めたので、僕もわかなちゃんに教わりながら鶴を作りました。わかなちゃんが2羽、僕が1羽、合計3羽の和柄の鶴を箱にそえてきました。

日本の復興を願って、そしてクロアチアのさらなる繁栄を願って。

 

 

クロアチアにきてから長いようであっという間だった10日間。明日はいよいよ帰国の途につきます。帰りたくない思いが強まっていきますが、それでも帰らなければならない。

 

最後の最後までクロアチアを楽しもう。

クロアチアでの最後の晩餐は、日本食に決まりだ!

 

日本大使館から少し左に歩いていくと、ズリニェヴァツ広場(Zrinjevac)が見えてきます。

ズリニェヴァツ広場は、ザグレブで最も有名な緑の公園。プラタナスの並木道に音楽パビリオン、噴水、胸像などが立ち並んでいます。

 

緑の芝生でのんびりと休日を過ごすクロアチア市民。僕も寝転びたい・・。

 

この公園のすぐ傍には警察署があります。警察官に「近くにトイレはありますか?」と聞いたら、「ない」と言われました。ガーン。

 

一旦、ホテルに戻るためにトラム乗り場まで歩いていきます。

 

 
日本のことがテレビのニュースで取り上げられていたのを連日、何度も観ました。自分の国のことが客観的に見れるいい機会でした。もっと自分の国や他の国のことに目を向けていこう思いました。ありがとう、クロアチア!
 
 
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